「YouTubeで自社商品のPRをしたいけど、広告商品の種類が多くて違いがわからない!」
「マーケティング目標にぴったりのYouTube広告を選ぶポイントが知りたい」
YouTubeでは動画の前後や中間、ページ上にさまざまな種類の広告を入れることが可能で、企業の目的や予算に合わせて出稿方法を選べます。
この記事では、YouTube広告の特徴やメリット、種類、課金形態について紹介していきます。
WebマーケティングやYouTube広告の知識がない方でもわかりやすく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
YouTube広告とは
「YouTube広告」とは、YouTube動画の冒頭や中間などに流れる広告、YouTubeのページ内に表示されている広告のことです。
YouTube広告動画例:好きな時間へ、ひとっ飛び。| Amazon Prime Video 俳優篇 15秒
動画に挿入される広告の場合、動画をアップロードしているアカウント側が広告収入を得られる仕組みです。
広告主である企業はどのようなユーザーに対して広告を表示するのかを事前に設定することができ、効率的なPRができるマーケティング方法として注目されています。
YouTubeにはおもに7種類の広告があり、企業の目的や予算、ターゲットに合わせて選ぶことが可能です。
しかもYouTubeは10代の若い世代から高齢者まで幅広いユーザーに利用されているため、広告を見てもらいやすいメリットがあります。
YouTube広告には他にもさまざまなメリットがありますので、詳しく見ていきましょう。
YouTube広告のメリット
これからYouTube広告を活用したマーケティングを始めようと考えている方は、まずはどのようなメリットを得られるのかを知って、自社に最適な方法かどうかを分析してみましょう。
ここからは、YouTube広告のメリットを以下4つのポイントに分けて解説していきます。
- リーチ数が多い
- ターゲティングを細かく指定できる
- 目的に合わせた広告配信ができる
- 費用対効果が良い
リーチ数が多い
YouTubeで広告を出稿すると、リーチ数を獲得しやすいメリットがあります。
リーチ数とは、広告を表示したユーザー数のことです。
YouTubeは若い世代から高齢者まで幅広い世代が利用し、1日で3,000万人以上ものユーザーが動画を視聴しています。
YouTube広告の多くはユーザーが視聴しようとしている動画を再生させるときに流れるため、自動的に見てもらいやすい環境を作れる魅力があります。
そのためリーチ数を獲得しやすく、また配信後、どれくらいの人に広告を見てもらえたかをわかりやすく分析することが可能です。
Google広告レポート画面例
ターゲティングを細かく指定できる
YouTube広告は、ターゲティングを細かく指定できるメリットがあります。
YouTubeで広告を出稿するには専用のフォーマットにさまざまな情報を登録する必要があり、ターゲットユーザーを細かく指定することも可能です。
ターゲットユーザーの指定とは、自社の広告をどんな人に見てもらいたいのかを明確にする設定のことです。
YouTube広告のフォーマットにターゲット情報を設定すると、その設定内容により近いユーザーの画面に広告が割り振られます。
女性向けコスメのPRをスポーツやアウトドアに関心のある男性ユーザーの画面に流しても効果は得られにくいでしょう。
YouTube広告は関心度の高そうなユーザーへ自動的に割り振ってくれるので、効率的なマーケティングが可能です。
たとえば以下のような項目でターゲティングを設定します。
- 年齢・性別
- 家族
- 仕事
- 住宅
- 興味や関心のあるカテゴリー
- 検索キーワード
- 地域
配信ターゲット設定画面 ユーザーの属性に合わせて細かく配信可能
下記の用に年齢層毎に細かく設定も可能です。
目的に合わせた広告配信ができる
YouTube広告は、出稿する目的を設定することによって最適な広告配信をおこなうことが可能です。
YouTube広告のフォーマットで設定できる目的には、おもに以下のような種類があります。
- 販売促進
- 見込み顧客の獲得
- ウェブサイトのトラフィック
- 商品やブランドの比較検討
- ブランド認知度とリーチ
- アプリのプロモーション
- 来店数と店舗売上の向上
設定した目的と選択する広告の種類が合っていない場合はエラーメッセージが表示されます。
作成した広告が目的を達成するのに最適かどうかをYouTube側にチェックしてもらうことが可能なので、より効果的な広告を出稿できます。
「YouTube広告の種類が多すぎて選び方がわからない!」と悩んでいる方は、ぜひ目的の設定を利用しましょう。
費用対効果が良い
YouTube広告は、費用対効果が良いマーケティング方法として注目されています。
YouTube広告の費用相場としては3~20円程度となっております。(リスティング広告のCPCは10円~)
また、ターゲティングによって関心度の高いユーザーに広告を配信できたり、ターゲットユーザーの利用数が多い時間帯に広告を配信できたりすることができるだけでなく、広告に対して高評価を付けたユーザーやリンクへアクセスなど行動を起こしたユーザーに対して配信することも可能です。
自宅にいないと視聴してもらえないテレビCMと異なり、学校や職場・自宅・移動時間などさまざまな場所で視聴してもらえるため、広告を見てもらう機会も多いのが特徴です。
もちろんコストはかかりますが、1日あたりの予算や配信期間などを自由に設定できるため、無理のない範囲で広告を出稿できます。
YouTube広告は少ない予算でターゲット層にアプローチしたいと考えている企業におすすめです。
目的に合わせてYouTube広告を選ぼう
YouTube広告を利用する際は、選ぶ目的によって利用できる出稿方法が異なります。
YouTube広告のフォーマットで設定できる目的には、おもに以下の種類があります。
販売促進 | 広告によって売上アップを目指す |
見込み顧客の獲得 | 商品やサービスを購入・申込するユーザーを増やすことを目指す |
ウェブサイトのトラフィック | 公式サイトやECサイト、キャンペーンサイトへのアクセス数向上を目指す |
商品やブランドの比較検討 | 購入・申込を検討しているユーザーにアクションを起こしてもらうことを目指す |
ブランド認知度とリーチ | 多くの人に認知してもらうことを目指す |
アプリのプロモーション | アプリのダウンロード数向上、認知度拡大を目指す |
来店数と店舗売上の向上 | 実店舗への来店数、売上アップを目指す |
YouTubeにはインストリーム広告やTrueViewディスカバリー広告など数種類の広告があり、それぞれ得意分野が異なります。
まずは作成した広告動画によってどのような目的を達成したいのかを明確にし、最適なYouTube広告を選びましょう。
つぎに、YouTube広告の特徴や違いについて紹介していきます。
YouTube広告の種類
YouTube広告は、おもに以下7種類の出稿方法から選ぶことが可能です。
- インストリーム広告
- TrueViewディスカバリー広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
- オーバーレイ広告
- タイアップ広告
それぞれ表示される場所や見た目、単価が発生するタイミングなどが異なるため、違いを理解して自社に最適なYouTube広告を見極めましょう。
インストリーム広告
「インストリーム広告」とは、YouTube動画の最初や中間、終了後に流れる広告のことです。
インストリーム広告は、さらにスキップ可能な動画広告とスキップ不可な動画広告の2種類に分かれます。
スキップ可能な動画広告 |
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スキップ不可な動画広告 |
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インストリーム広告は、フォーマットで目的を設定しなかった場合でも利用することが可能です。
TrueViewディスカバリー広告
「TrueViewディスカバリー広告」はYouTubeのホーム画面、検索結果が表示されるページ、動画視聴中ページの右上に表示されます。
サムネイルが表示され、クリックすると動画広告が再生される仕組みです。
サムネイルがクリックされ、広告動画を視聴するページに切り替わったタイミングで費用が発生します。
TrueViewディスカバリー広告はサムネイルを見て興味を持ったユーザーに視聴してもらえる確率が高いため、購買意欲の高いユーザーを集めやすいメリットがあります。
「商品やブランドの比較検討」を目的としたYouTube広告に最適ですが、目的を設定しなくても利用することが可能です。
バンパー広告
「バンパー広告」はYouTube動画の最初や中間、終了後に流れる6秒以内の広告で、スキップ操作はできません。
広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する仕組みです。
最長で6秒までの広告しか出稿できないため、ユーザーに視聴してもらいやすいメリットがあります。
短い再生時間であること、スキップ操作ができないことによって広告動画の全体を見てもらいやすいため、1番伝えたい内容を見極めて盛り込むことが重要です。
「ブランド認知度とリーチ」を目的としたYouTube広告に最適ですが、目的を設定しなくても利用することが可能です。
アウトストリーム広告
「アウトストリーム広告」は、Googleで検索したWebサイトのページに表示される動画広告のことです。
モバイルで閲覧している画面にしか表示されず、YouTube上で流れる広告ではない点が特徴です。
基本的にWebサイトを閲覧した時点で動画広告は再生されますが、ユーザーが広告をタップしない限り音は流れません。
ページをスクロールすることによってWebサイトの内容を閲覧することが可能なので、関心度の高いユーザーを集めやすく、サイトの閲覧を邪魔しすぎないメリットがあります。
広告の50%が2秒以上表示される状態が1,000回続くごとに費用が発生します。
おもに「ブランド認知度とリーチ」を目的としたYouTube広告に最適ですが、目的を設定しなくても利用することが可能です。
マストヘッド広告
「マストヘッド広告」はYouTubeのホーム画面上部に表示される広告です。
ユーザーがYouTubeを開いたときに注目される位置に広告を表示できるため、印象に残りやすいというメリットがあります。
最大で30秒の動画広告を出稿でき、ホーム画面が表示されたタイミングで無音のまま再生されます。
通常のYouTube広告はフォーマットから設定することによって出稿できますが、マストヘッド広告は代理店やGoogleの営業担当者を通す必要があります。
1日の予算を設定した範囲で広告を配信してもらうか、広告1,000回表示ごとに費用を発生させるか選択することが可能です。
オーバーレイ広告
「オーバーレイ広告」とは、YouTube動画の再生画面に表示されるバナー広告のことです。
PCからYouTubeを閲覧したとき限定で表示されます。
動画を邪魔しない程度のスペースで表示されますが、「×」印をクリックすれば広告を非表示にすることが可能です。
費用はバナー広告がクリックされるたびに発生、もしくは1,000回表示されるごとに発生するパターンから選択できます。
「ウェブサイトのトラフィック」を目的としたYouTube広告に最適です。
タイアップ広告
!かがさん!×GilletteのYouTubeタイアップ事例
「タイアップ広告」とは、YouTuberの動画内で企業の商品やサービスをPRしてもらう方法です。
すでに多くのファンを獲得しているYouTuberにPRを依頼することによって、イメージアップにつながりやすかったり、興味を持ってもらいやすかったりするメリットがあります。
また、他の広告方法のように企業から直接PRするよりも、YouTuberが紹介することによって広告感が薄れ、信頼できる情報として受け入れてもらいやすくなります。
タイアップ広告はYouTubeで目的やターゲットを設定するわけではなく、YouTuberに直接依頼することによって成立する方法です。
そのため、YouTuberのジャンルやフォロワーを確認して、自社のターゲット層に見てもらえる可能性が高いかどうかを事前にリサーチすることが大切です。
自社の商品・サービスに合ったYouTuberを見極められるか不安という方は、キャスティング会社などを通して依頼するのもよいでしょう。
この記事では、YouTuberに企業案件を依頼した場合の費用の相場を、実際にYouTuberの事例を見ながら解説していきます。 YouTuberの企業案件の費用はYouTuberによって変わるので、どの要因によって金額が変わるのかにつ[…]
YouTube広告の課金形態
最後に、YouTube広告の課金形態についてまとめて紹介していきます。
課金形態を表すキーワードには、おもに以下の種類があります。
- CPV…広告が30秒以上視聴されたとき、30秒未満の広告が最後まで視聴されたとき、広告をクリックしたときに費用が発生
- CPM…広告が1,000回表示されるごとに費用が発生
- CPC…広告がクリックされるごとに費用が発生
- CPD…1日の予算を設定した範囲で広告を配信
- vCPM…広告の50%が2秒以上表示されるごとに費用が発生
広告フォーマット | 課金形態 | 配信場所 |
スキップ可能なインストリーム広告 | CPV | ・YouTube動画
・Google 動画パートナー |
スキップ不可なインストリーム広告 | CPM | |
バンパー広告 | ||
TrueViewディスカバリー | CPC | ・YouTube 検索結果
・YouTube の関連動画の横 ・モバイル版 YouTube のトップページ |
マストヘッド | CPD/CPM | YouTubeのトップページ |
アウトストリーム | vCPM | Google 動画パートナー |
オーバーレイ | CPM | YouTube動画 |
動画アクションキャンペーン | 目標コンバージョン単価 | ・YouTube動画
・ Google 動画パートナー |
まとめ
この記事ではYouTube広告の特徴やメリット、種類、課金形態について解説してきました。
YouTube広告は企業の商品やサービスに合わせたターゲティングができるため、目的を達成するために最適なユーザーに向けて効率よく割り振ることが可能です。
またYouTube広告はおもに7種類の出稿方法があり、目的に合わせて選ぶことが大切です。
それぞれ表示される場所やスキップ操作の可否、課金形態、メリット・デメリットが異なります。
まずは出稿する目的を明確にしたうえで、自社にぴったりのYouTube広告を選びましょう。