「YouTubeで動画の配信を続けているけど、クリック率の割にインプレッション率が低くて悩んでいる」
「YouTuberとして広告収入を得るために、総再生時間をアップさせる方法を簡単に教えてほしい」
この記事では、YouTubeの総再生時間の確認方法やメリット、総再生時間を増やすコツについて解説していきます。
YouTubeで収益化とユーザーから評価されている基準となる総再生時間を増やすコツを知っているだけで、効率的な動画制作ができます。
これからYouTuberとして動画を配信しようとしている方にもわかりやすいように、総再生時間の意味などについても紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
総再生時間とは
「総再生時間」とは、動画を視聴したすべてのユーザー、YouTuberがチャンネル内で投稿しているすべての動画を対象に、ユーザーが動画を再生した時間の合計のことをいいます。
YouTubeでは動画の始まりや中間に広告を流すことで広告収入を得ることが可能で、広告収入を得るための条件として重要なのが総再生時間です。
YouTuberとして早く収益をあげたいと考えている方は、多くのユーザーに長く視聴してもらえる動画、チャンネルづくりを意識しましょう。
収益化するには総再生時間4,000時間が必要
YouTube動画を収益化するには、総再生時間4,000時間以上という条件があります。
ほかに、チャンネル登録者数1,000人以上という条件もありますが、チャンネル登録者数を増やすためにも多くのユーザーに動画を長く視聴してもらう必要があります。
収益化という目標をクリアするには定期的に動画の配信をつづけていくしかありません。
ユーザーにとって知りたい情報がすぐに得られたり、面白いと感じてもらうような動画を制作して、総再生時間をアップさせることを優先的に考えていきましょう。
自分の総再生時間を確認する方法
総再生時間をアップさせるためには、まずは現在どれくらいの総再生時間なのかを確認することから始めましょう。
以下の2つの項目にわけて調べ方の手順を紹介していきます。
- チャンネル全体の総再生時間を確認する方法
- 動画別の総再生時間を確認する方法
チャンネル全体の総再生時間
- 右上のプロフィールアイコンをクリックして、「YouTube Studio」を選択
- 左側のメニューバーから「アナリティクス」をクリック
- 概要タブの「総再生時間(時間)」の項目から確認する
以下の画像では、赤枠で囲っている部分から総再生時間が「889.2時間」ということがわかります。
動画別の総再生時間
- チャンネル全体の総再生時間を確認したら「総再生時間(時間)」をクリックしてグラフを表示させる
- グラフの左下にある「詳細」をクリック
- 詳細画面に表示されたグラフの下にある一覧から、動画ごとの総再生時間を確認する
詳細ページには、これまでに投稿したすべての動画ごとにさまざまな指標が一覧になっていて、赤枠で囲っている部分が総再生時間の項目です。
収益化できる条件に到達しているかどうか判断するには、チャンネル全体の総再生時間を参考にしましょう。
動画別の総再生時間では、以下のようなポイントに絞って分析をして、全体的な動画のクオリティを上げていきましょう。
- どの動画が長い時間視聴されたのか
- 再生時間の長かった動画と短い動画の違いは何なのか
- 再生時間の長い動画のインプレッション数はどうなのか
- どんな内容がユーザーに人気があるのか
- どんな編集をしたほうが長く視聴してもらえるのか
総再生時間を伸ばすとどんなメリットがあるの?
ここからは、総再生時間を伸ばすことで得られるメリットを以下の3つの項目にわけて紹介していきます。
- おすすめや関連動画に掲載されやすくなるので再生回数が増える
- 広告が見られる回数が増えるので広告収益が増える
- チャンネルのファンになってもらいやすい
これから収益化を目指している方もすでに収益化できている方にとっても総再生時間をアップさせることは重要なので、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめや関連動画に掲載されやすくなるので再生回数が増える
総再生時間が多い動画は、YouTubeのおすすめ欄や関連動画に掲載されやすくなるメリットがあります。
これは、動画の総再生時間が長いということは、視聴者のニーズに合った内容であるとみなされるからです。
YouTubeは、独自のアルゴリズムでユーザーの行動を分析した結果をおすすめや関連動画に反映させているので、クリックされやすく結果的に再生時間アップにつながります。
おすすめはYouTubeを開いたときに最初に目に入るページで、ユーザーが新しいチャンネルや動画と出会う確率が高いページでもあります。
関連動画は動画を視聴しているときに目に入る場所に表示されていて、いま視聴している動画と関連性が高いため連続して見てもらいやすいコンテンツです。
おすすめと関連動画に表示されて再生回数がアップすれば、最初に表示される広告を見てもらえる回数も増えるため、結果的に広告収入アップにもつながります。
広告が見られる回数が増えるので広告収益が増える
総再生時間が伸びると、広告が見られる回数が増えて広告収益も増えるメリットがあります。
YouTube動画では以下のポイントに広告を設定することが可能です。
- 動画の冒頭
- 動画の途中(ミッドロール広告は8分以上の動画に限る)
動画をクリックして再生をしてもらえればほとんどの確率で冒頭の広告は見られますが、ミッドロール広告は視聴を維持してもらわないと目にしてもらえません。
そのため、再生時間を伸ばす工夫をすることで、動画の冒頭だけではなく途中の広告まで見てもらえる可能性が高まるのです。
すでの総再生時間4,000時間の収益化の条件をクリアしているYouTuberの方も、さらに広告収益を増やすために総再生時間を伸ばす工夫を行ってみましょう。
チャンネルのファンになってもらいやすい
総再生時間が伸びると、YouTubeチャンネルのファンになってもらいやすいというメリットがあります。
ユーザーはおすすめや関連動画、検索結果に表示された結果から視聴する動画を決めています。
魅力的なサムネイルやタイトルにひかれてクリックをしてくれたとしても、動画の内容が検索意図に合っていなかったり、クオリティの低い動画だと最後まで視聴してもらえません。
逆に、動画を最後まで見てくれるということは動画の内容や編集を気に入ってくれたということなので、「このチャンネルの動画をまた視聴したい」とファンになってくれる可能性が高まります。
動画やチャンネルのファンになってもらえればインプレッション数が増え、YouTubeからの評価が上がったり、チャンネル登録者数が増えて結果的に再生回数アップにもつながります。
総再生時間を増やす方法5選
ここからは、総再生時間を増やすコツを以下の5つの項目にわけて紹介していきます。
- YouTube Studioで視聴維持率を確認する
- 視聴維持率が下がっている所は次回以降の動画で改善する
- 視聴維持率が上がっている理由を分析し、次回以降の動画にも取り入れる
- 相対的な視聴者維持率を確認して競合の動画と比較する
- チャンネル登録や別の動画も観てもらうよう誘導する
投稿している動画の再生時間や内容と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてみてください。
①YouTube Studioで視聴維持率を確認する
総再生時間を増やすためには、まずYouTube Studioで視聴維持率を確認することが大切です。
視聴維持率とは、動画を視聴してくれたすべてのユーザーがどれくらいの時間を視聴してくれたのかを表した指標です。
YouTubeに「ユーザーにおすすめしたい良質な動画だ」と評価してもらうためにも、この視聴維持率を上げることが重要です。
視聴維持率が高いということは多くのユーザーにとって有益な動画であり、思わず最後まで見てしまうほど面白かったということです。
視聴維持率の高さと総再生時間の長さは関連性がとても高いので、定期的にチェックすることで常に現状の把握をすることを心掛けましょう。
- YouTube Studioを開く
- 左側のメニューバーから「アナリティクス」をクリック
- 「エンゲージメント」タブを開く
- 下にスクロールして、「視聴維持率」という項目から確認する
- 左下の詳細をクリックして、動画ごとの視聴維持率を確認する
視聴維持率の目安
視聴維持率は平均20%前後で、総再生時間が多く人気のあるチャンネルの動画は40%以上の視聴維持率を出しているといわれています。
20分以上の長い動画になると30%と下がってしまいますが、YouTuberとして収益化できるチャンネルづくりをしたいなら、40%の視聴維持率を目標にしてみましょう。
②視聴維持率が下がっている所は次回以降の動画で改善する
総再生時間を増やすためには、視聴維持率が下がっている部分を把握して、次回以降に配信する動画で改善を重ねていくことが大切です。
YouTube Studioのアナリティクスでは、動画ごとの視聴維持率も確認でき、グラフを使えば動画のどこの再生時間の部分が視聴維持率が低いのか確認できます。
グラフを見て視聴維持率がガクっと下がっている場合、下がったままの状態を維持しているのか、下がったあとにまた上がっているのかで判断も変わってきます。
下がったまま上がっていない | 下がった部分から動画の視聴をやめているユーザーが多い →下がっている部分以降のクオリティを上げる必要がある |
下がってまた上がっている | 興味がないポイントを早送りで飛ばして視聴している →一時的に下がっているポイントのクオリティを上げる必要がある |
このようにグラフで視聴維持率の下がり方の推移を観察することで、改善するポイントを絞っていきましょう。
イントロ(最初の30秒)を改善する方法
視聴維持率が下がりやすいポイントであるイントロ部分を改善するには、以下のような点を意識しましょう。
- なるべくイントロの時間を短くして、早く本題に入る
- ユーザーを飽きさせないようにイントロにバリエーションを加える
- 動画の見所(ハイライト)をチラ見せする
- オープニング映像をカット
知りたい情報に直結していないイントロ部分を見ないユーザーは多く、以下のグラフのようにイントロ部分だけ視聴維持率がガクっと下がってしまいやすい傾向があります。
早く知りたい情報を得るために動画をクリックしたユーザーの気持ちに寄り添い、自分の動画のイントロがどれくらい長いのか確認して、長ければ時間を短くテンポの良いものに変えてみましょう。
谷が始まる5~10秒前を改善する方法
視聴維持率が一時的に下がってまた上がっているようなグラフは、谷になっている部分を改善していくことが大切です。
まずは谷が始まる5~10秒前の内容を確認して、以下のような方法で改善をしてみましょう。
- 本題と関係ない無駄話しをしていたらカットする
- 同じジャンルの動画よりもプラスアルファの情報を入れる
- 情報を伝える系の動画なら「えっと~」など言葉に詰まって空白の時間が生まれていないか確認する
- インサートを挟んだりテロップを入れて関心を引く
- これから話す内容を文字にして表示させることで期待値を上げる
- 話すテンポが悪ければ、空白の時間をカットしたりスムーズに話せる工夫をする
一時的に視聴維持率が下がっているのは、ユーザーがその部分を早送りで飛ばしている可能性が高いです。
動画を最初から最後まで視聴してもらうために、ユーザーを飽きさせない演出や編集を取り入れてみましょう。
③視聴維持率が上がっている理由を分析し、次回以降の動画にも取り入れる
総再生時間を増やすためには、視聴維持率が上がっている理由を知って、これから制作する動画に活かすことが重要です。
視聴維持率のグラフを確認して、視聴維持率がグンと上がっている部分に注目してみましょう。
ほかの部分にくらべて視聴維持率が上がっている場合、何度も繰り返し再生しているユーザーが多い可能性があります。
どんな内容を伝えているのか、どんな編集を使っているのかを分析して、次回以降の動画制作に取り入れたり、逆に谷になっている部分に活用できないか考えてみましょう。
④相対的な視聴者維持率を確認して競合の動画と比較する
総再生時間を伸ばすためには、競合の動画と比較した相対的な視聴維持率を確認しておくことも大切です。
相対的な視聴維持率とは、YouTubeに投稿されている同じくらいの再生時間の動画と比べて、その動画の視聴維持率が平均以上なのか平均以下なのかを示してくれる指標です。
分析結果が平均以上であれば良い部分を残しながら谷の部分を改善し、平均以下であれば全体的な構成や改善点を探すことから始めましょう。
相対的な視聴維持率は、アナリティクスで動画ごとの視聴維持率を確認するページから動画のタイトルをクリックし、「タイプ」という項目を「相対的な視聴維持率」に設定することで表示されます。
⑤チャンネル登録や別の動画も観てもらうよう誘導する
総再生時間を伸ばすためには、ユーザーがいま視聴している動画だけではなく、チャンネルで投稿している別の動画を見てもらい、総合的な再生時間を上げていく必要があります。
別の動画にも興味を持ってもらうために、動画のなかや説明欄で以下のような工夫を行ってみましょう。
- 「チャンネル登録お願いします」というセリフを動画のなかや説明欄に入れてチャンネル登録を誘導する
- カードを使って動画のなかで関連性の高い動画や再生リストを紹介する
- 説明欄に関連性の高い動画や再生リストのリンクを貼っておく
チャンネル登録者が増えれば、新しい動画を配信するたびに視聴してくれるユーザーも増え、結果的に総再生時間がアップします。
まとめ
この記事では、YouTubeの総再生時間の確認方法やメリット、総再生時間を増やすコツについて解説していきました。
これから収益化を目指すYouTuberの方は総再生時間4,000時間を目指し、すでに収益化できているYouTuberの方は視聴維持率を40%をクリアすることを目指してみてください。
総再生時間・視聴維持率を伸ばすためには、YouTube Studioのアナリティクスを活用して、動画ごとのデータをしっかりと分析することが大切です。
分析結果をこれから制作する動画の改善点として反映させて、視聴維持率にどのような変化があるか観察することを繰り返していくことで、総再生時間の多いYouTubeチャンネルに成長していきましょう。