「会社でSNS運用を任されたけど、何から始めたらいいかわからない」
「はじめてインフルエンサーマーケティングに挑戦する前に、効率よく効果を出す方法を知っておきたい」
この記事では、インフルエンサーを広告に起用するメリットや費用相場、効果を最大化するポイント、インフルエンサーの探し方を詳しく解説していきます。
SNSをマーケティングに活用する企業が多いなかで、広告戦略として大きな注目を集めているのが、インフルエンサーマーケティングです。
SNSの知識がない人でもわかりやすいように、インフルエンサーの意味から説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
インフルエンサーとは?
インフルエンサーとは、多くの消費者の購買意思の決定について大きな影響をあたえる人のことをいいます。
SNSマーケティングでのインフルエンサーは、SNS上で数万人以上のフォロワーがいるなど、多くのユーザーに支持されていて、口コミを発信することでフォロワーの消費行動を大きく左右します。
「この人と同じ商品を使ってみたい」
「この人がおすすめしているサービスならぜひ試してみたい」
このように、憧れの人物が商品やサービスの情報を発信することで、企業が一方的に広告を出すよりも興味をもってもらえます。
テレビに出るような芸能人もインフルエンサーになり得ますが、インフルエンサーマーケティングを活用するポイントは、一般消費者と同じ立場の人物であるということが最大の特徴です。
Instagramならインスタグラマー、YouTubeならユーチューバーと呼ばれています。
インフルエンサー広告の費用・相場
インフルエンサーに広告のPRを依頼した場合の費用相場は、フォロワー数を基準に単価を決めるパターンが多く、フォロワー数が多いほど単価も高くなっていきます。
他にもPR投稿に対するいいねの数など、ユーザーの反応を基準に決めることもあります。
フォロワー数を基準にする場合、1フォロワーあたり1~8円の費用相場といわれています。
インフルエンサーマーケティングといっても、さまざまなPR方法があり、その依頼内容によって単価も変える必要があります。
- 商品をプレゼントして口コミを投稿してもらう
- イベントに参加してもらい、その様子を投稿してもらう
- ライブ配信で商品をPRしてもらう
以上のような依頼内容に応じて、どれくらいの単価で契約するのか事前に決めておきましょう。
報酬の決め方や明確性により、インフルエンサーは安心して契約することができ、企業とインフルエンサー間の信頼関係も築きやすくなります。
インフルエンサーを広告に起用するメリット
ここまで、インフルエンサーの意味と契約する場合の費用相場を紹介していきましたが、そもそもインフルエンサーマーケティングを実施することでどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからは、インフルエンサーを広告に起用するメリットを以下の3つの項目にわけて解説していきます。
- 広告でも見てもらえる
- 狙ったターゲットに認知できる
- ブランド形成ができる
これからインフルエンサーマーケティングを始める方やすでに実施しているけど、良さを実感できていないという方はぜひ参考にしてみてください。
広告でも見てもらえる
インフルエンサーマーケティングは、自然に広告を見てもらう方法として多くの企業から注目されています。
フォロワー数が多いインフルエンサーに広告をPRをしてもらうことで、ユーザーは「企業の広告」ではなく、1人の消費者が発信している口コミと同じような感覚で情報を受け取ってくれます。
ユーザーが息抜きや有益な情報を探すために利用しているSNSでは、企業が一方的に広告ばかりを出してしまうことで、いかにもビジネスっぽい雰囲気が出てしまいます。
ビジネス感の強い投稿やアカウントは、ユーザーに嫌がられる傾向があります。
なるべく広告の雰囲気を出さずに、ユーザーに寄り添った雰囲気でプロモーションを実施したい企業におすすめのマーケティング手法です。
狙ったターゲットに認知できる
インフルエンサーマーケティングを成功させるには、インフルエンサー本人とそのフォロワーが、企業のイメージや広告を訴求したいターゲット層に最適であるということが大切です。
自社のPRしたいイメージに合うインフルエンサーに広告を出してもらうことで、多くのターゲット層の認知度を一気に高めることが可能です。
認知度が高まることで、企業に対する信頼度があがりブランディング効果も期待できます。
ターゲットを絞った効率的なマーケティングを実施したい企業におすすめのマーケティング手法です。
ブランド形成ができる
インフルエンサーに広告をPRしてもらい認知度がアップすることで、ブランド形成に大きな効果が期待できます。
最近では、ブランドイメージを確立するために、インフルエンサーと長期的な契約をする企業が増えています。
その理由として、同じインフルエンサーにプロモーションを継続してもらうことで、「この人がこんなに何度もおすすめしてるなら同じものを使ってみたい」と消費者心理をポジティブな方向に動かすことが可能です。
また、商品のPRを長期的にしてもらえば、単発のPRにくらべて、さまざまな目線で見た商品の良さが伝わりやすくなります。
ユーザーが意識していなくても、SNS上で何度も同じ商品の情報を目にすることで「〇〇といえばこの会社の商品」といったブランドイメージが確立されます。
インフルエンサー広告の効果を最大化するポイント
ここまでインフルエンサーを広告に起用するメリットを紹介していきましたが、どのようなポイントに気を付ければ効果を得られるのでしょうか。
ここからは、インフルエンサー広告の効果を最大化する方法を以下の4つのポイントにわけて紹介していきます。
- 施策の目的を決める
- 目的に合ったSNSを選定する
- どういった内容をインフルエンサーに投稿してほしいか決める
- 目的に合ったインフルエンサーを起用する
施策の目的を決める
インフルエンサーマーケティングを始める前に、どのような目的でインフルエンサーを起用したいのかを明確にしておきましょう。
やみくもに人気のあるインフルエンサーに広告のPRを依頼してはいけません。
インフルエンサーを起用する目的を明確に決めることで、目的を達成するにはどのような投稿をすることが最適なのか、どのようなインフルエンサーに依頼することが適切なのかが見えてきます。
- 認知度を高めたい
- 集客率をあげたい
- ブランド形成をしたい
- 公式アカウントのフォロワーを増やしたい
上記のように具体的な目的を決めたうえで、目的を達成するためのタスクや投稿内容、インフルエンサーの人物像を検討していきましょう。
目的に合ったSNSを選定する
SNSといっても、TwitterやInstagram、YouTube、Facebookなどさまざまなプラットフォームがあります。
4つのプラットフォーム別にどのような投稿が向いているのか、以下の表で紹介していきます。
140文字の制限があって、短い文章でリアルタイムに発信したい投稿に向いている | |
写真や動画をつかってビジュアル的に伝えたい投稿に向いている ビジネス用アカウントに切り替えることでマーケティングに効果的な設定ができる | |
YouTube | 動画でわかりやすく伝えたいマーケティングに向いている |
長い文章で伝えたい投稿や信頼性の高い口コミを効果的に活用したいマーケティングに向いている |
このように、それぞれ特徴が異なるため、目的を達成するためにはどのプラットフォームが最適なのか考えてみましょう。
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どういった内容をインフルエンサーに投稿してほしいかを決める
インフルエンサーに投稿内容を考えてもらうこともありますが、ある程度どのような投稿をしてほしいのかを決めておきましょう。
事前に伝えておくことで、企業がどのような理由で自分にPRを依頼したのかをインフルエンサー自身にも理解してもらえます。
また、インフルエンサーに任せておいて、イメージと違うという理由で後から投稿内容を変更させてしまうと、インフルエンサー自身の信用問題にも関わります。
契約を継続するうえで大きな不安を抱かせてしまうことになりかねません。
例えば以下のように具体的な提案をすると、お互いに安心して契約できます。
- 商品の写真は、どの角度から撮ってほしいのか
- どのポイントに焦点をあてた口コミを投稿してほしいのか
- 投稿に使ってほしいワード、使わないでほしいワード
投稿してほしい内容を決めるには、やはりインフルエンサーマーケティングを実施する目的をしっかりと明確にしておくことが大切です。
事前にどういった内容を投稿してもらうのか、インフルエンサーとの間で認識をすり合わせておきましょう。
ただし、あまりにも細かく指定してしまうと、「企業にやらされている」感じがでてしまい、不自然になるので重要度の高い点だけ決めておいて、基本的にはクリエイターの感性を信じて依頼しましょう。
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目的に合ったインフルエンサーを起用する
目的を達成するために最適なインフルエンサーを起用することで、希望しているターゲット層にしぼって情報を拡散できます。
イメージに合うインフルエンサーを探すために重要視しておきたいポイントをおさえておきましょう。
フォロワー数 | フォロワー数が多いと、その分多くのユーザーに情報を発信できます。ただしフォロワーを買っている場合もあるので注意。 |
フォロワー層 | インフルエンサーだけではなく、フォロワーも広告を訴求したいターゲット層にぴったりなのかチェックします。 |
過去の投稿 | 過去に炎上した投稿はないか、ライフスタイルが広告のイメージやコンセプトに合っているのかをチェックします。 |
コメント欄 | 他ユーザーとのコミュニケーションの取り方をチェックすることで、広告のPRを依頼した場合のユーザーへの対応イメージが見えてきます。 |
インフルエンサー経験 | 他企業とのインフルエンサー契約歴をチェックします。同じジャンルの広告を重複してPRすることで、口コミの信用度が下がってしまいます。 |
フォロワー数が多く人気のあるインフルエンサーは確かに魅力的ですが、自社のコンセプトに合うインフルエンサーなのかわかりません。
本当に自社の商品やサービスをPRするのに最適な人物像なのか、重要視しておきたいポイントを参考に見極めましょう。
若い女性インスタグラマーだからと言って、フォロワーも若い女性というわけではありません。フォロワーの大半が30代以上の男性の場合もあるので、注意が必要です。
インフルエンサーにフォロワー層のデータをもらうか、インフルエンサーのデータを持っているキャスティング会社にキャスティング依頼をしましょう。
インフルエンサーの探し方
ここまでインフルエンサー広告の効果を最大化するためのポイントを紹介し、目的に合ったインフルエンサーを探すことが重要だということがわかりました。
インフルエンサーを探すうえで失敗しないためには、どのような探し方をしたらいいのでしょうか。
ここからは以下の2つの方法にわけて、インフルエンサーの探し方とそれぞれのメリット、デメリットを解説していきます。
- 自社で探す
- キャスティング会社に依頼する
インフルエンサーの探し方で悩んでいるという企業担当者の方はぜひ参考にしてみてください。
自社で探す
自社で探すというのは、キャスティング会社などを間に入れず、希望のインフルエンサーに直接連絡をして依頼するということです。
自社で適切なインフルエンサーを探す場合、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット | キャスティング会社などが間に入らないことで、コストを節約できたり、インフルエンサーと密なコミュニケーションがとれる。 |
デメリット | 膨大なユーザーのなかから自社に合うインフルエンサーを探したり、交渉や依頼費用を決める、投稿内容を決めるなど、すべての工程を自社でしなければならず手間がかかる。 |
また、以下のような項目についても自社で決定し、インフルエンサーと交渉をする必要があります。
- 業務内容
- 報酬支払い、経費
- 契約期間
- 法令遵守
これまでインフルエンサーマーケティングで成功した経験のあるスタッフがいたり、すでにどのインフルエンサーに依頼するか決まっている場合は、一度自社で探す方法を検討してみるのがおすすめです。
キャスティング会社に依頼する
インフルエンサーのキャスティング会社は、インフルエンサー探しやマッチング、インフルエンサー広告の企画などのサービスを提供しています。
キャスティング会社に依頼する場合、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット | 目的やイメージに合わせたインフルエンサーを選んで交渉もしてくれる。 インフルエンサーのマネジメントなどを任せられ、手間と時間が削減できる。 |
デメリット | インフルエンサーに依頼するコストのほかに仲介手数料もかかる。 |
キャスティング会社を活用すれば、インフルエンサーマーケティングにかかる手間を削減できる分、ほかの広告戦略に時間を費やすことも可能です。
希望のインフルエンサーがフリーではなく事務所に所属している場合や、インフルエンサーマーケティング自体がはじめての場合は、キャスティング会社に依頼することを検討してみましょう。
この記事では、キャスティング会社について、「そもそもキャスティング会社って何?」「キャスティング会社の選び方」を解説します。記事後半では、キャスティング会社の一覧を紹介しますので、キャスティング会社選びの参考にしてみてください。[…]
まとめ
ここまで、インフルエンサー広告のメリットや効果を最大化するポイント、インフルエンサーの探し方について解説していきました。
インフルエンサーを自社で探すのか、キャスティング会社を通して探すのかは、どれくらいの時間やスタッフ、コストをかけることが可能なのかで変わってきます。
まずはインフルエンサーマーケティングを実施する目的やターゲット層、利用するプラットフォームなど基本的なことを決めることからスタートしましょう。
この記事の内容を参考に、自社にぴったりのインフルエンサー広告のプロセスを考えてみてください。