「Web広告の概要について知りたい!」
Web広告はインターネットの普及とともに一般的になりましたが、さまざまなものがあるので全部把握するのは難しいと思います。
そこで、この記事ではWeb広告の概要から各Web広告の特徴まで詳しく解説していきます。
そもそもWeb広告とは?
そもそもWeb広告とは、インターネット上に表示される広告のことを指します。
インターネット広告、オンライン広告、デジタル広告と呼ばれることもあります。
Googleなどで検索すると上部に出てくる広告や、SNSを閲覧していると出てくる広告などのことを指します。
Web広告の市場は年々拡大しており、2019年には従来主流だったテレビ広告を上回る結果になっています。
出典:dentsu
このようにWeb広告市場が成長しているのは、スマホの普及により、私たちがテレビを見る時間よりもスマホを見る時間のほうが長くなってきたことが原因と考えられます。
また、技術の発展により、Web広告では従来の広告に比べて手軽に効果的に広告を配信できるようになりました。
Web広告の5つのメリット
Web広告のメリットには以下のようなものがあります。
それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット①:低予算から始められる
Web広告のメリットの1つ目は低予算から始められることです。
Web広告ではインプレッション数やクリック数によって課金される、いわば「成果報酬制」が主流です。
そして、予算を設定することができ、それを超えたら自動的に広告の配信が終了します。
もちろん、Web広告でも高い成果を挙げるためにはそれなりの予算をかける必要がありますが、少ない予算で試せるのは大きな利点と言えます。
メリット②:効果測定が高精度
高精度な効果測定が手軽に行えることもWeb広告のメリットと言えます。
インターネット上ではユーザーの反応を簡単に測定することができるため、従来の広告と比べてクリック数、商品購買数などさまざまな指標を測定することが可能です。
そして、この数字はリアルタイムで反映されるため、成果に応じて広告を改善していくのが容易になっています。
そのため、Web広告は従来の広告に比べて大きな成果を挙げるのが容易になっています。
メリット③:細かいターゲティングができる
Web広告では細かいターゲティングをすることも可能です。
確かに従来の広告でもターゲティング自体は可能でしたが、その精度は高くありませんでした。
たとえば、テレビ広告では番組を見ている人の興味、性別、年齢層などを推定してどの番組で広告を配信するか決定していました。
テレビ広告を見て、自分には関係なさそうな商品・サービスが宣伝されているのを見たことがある人も多いと思います。
一方、Web広告ではサイトの閲覧履歴やその他の情報からユーザーの属性を細かく推定し、ターゲティングを細かく指定することができます。
具体的に、Web広告でターゲティングできる主な要素は以下のとおりです。
- 性別
- (推定された)興味のある分野
- 年齢
- 通信環境(Wifi、4Gなど)
- 言語(日本語、中国語、英語)
- 地域(各都道府県、中国、台湾など)
※詳細なターゲティングの要素はWeb広告の種類により異なります
これらのターゲティングは、従来の広告のターゲティングよりもはるかに高精度です。
そのため、Web広告では、届けたい人に適切な広告を届けることができます。
メリット④:広告内容を随時修正できる
広告内容を随時修正できるという点もWeb広告のメリットと言えます。
たとえば、従来のテレビ広告、新聞広告などの場合、一度出稿してしまうと、その後に広告内容やターゲティングを修正するのは困難です。
一方、Web広告ならユーザーの反応を見て広告内容やターゲティングを随時修正することができます。
そのため、Web広告では効果測定が容易なだけでなく、効果測定の結果を受けて改善する施策を打つのも簡単なのです。
メリット⑤:少ない手間でも広告を出せる
Web広告では種類によるものの、少ない手間で広告を出せる点もメリットと言えます。
たとえばGoogleなどの検索画面に表示されるリスティング広告の場合、広告に入力する文字と、LPさえできていれば掲載することが可能です。
そのため、Web広告がどのようなものか簡単に確かめることができます。
Web広告の2つのデメリット
Web広告のデメリットには以下のようなものがあります。
それぞれのデメリットについて詳しく見ていきましょう。
デメリット①:他の広告とは別の運用の知識が必要
Web広告のデメリットの1つ目は、他の広告とは別の知識が必要という点です。
従来の広告はそもそも一度出稿した後は修正するのが難しかったため、広告を作成して提出した後は運用の終了までやることは多くありませんでした。
一方、Web広告では出稿した後も結果を見ながら改善し、運用していくのが主流なので、従来の広告で必要だった知識に加えて、広告を運用する知識も必要です。
デメリット②:悪い評判も広がりやすい
Web広告には悪い評判の広がりやすいというデメリットもあります。
たとえば、SNSで広告を出した場合、うまくいけばユーザーが宣伝を拡散してくれる可能性もあります。
しかし、広告の中に何らかの炎上に発展するような要素があった場合、たとえ広告を止めても悪い評判がすぐに広まってしまいます。
Web広告は後から修正するため、従来の広告ほど最初に出稿する時の完成度は求められませんが、炎上するような要素が含まれているかどうかは慎重に確かめる必要があるでしょう。
Web広告の15の種類
Web広告には以下の15の種類があります。
このように、Web広告は種類が豊富なので、目的や獲得したいターゲットの属性により使い分ける必要があります。
この時に重要になってくるのが、Web広告のユーザーは以下の4種類に分けられるということです。
- 顧客層
その商品やサービスを購入・利用したことがある - 顕在層
その商品やサービスを知っているが、購入・利用したことはない - 潜在層
その商品やサービスを知っていないか、知っていてもあまり関心がない - 低関心層
その商品やサービスについて知らないし、関心もない
この4つのどれに訴求したいかによって、どの広告を用いるかの戦略も変わってきます。
それでは、それぞれのWeb広告について詳しく見ていきましょう。
①リスティング広告
リスティング広告は代表的なWeb広告で、Googleなどの検索エンジンで検索した結果に応じて表示される広告のことです。
顧客層や顕在層など、その商品やサービスにすでに関心がある人に訴求するのに向いています。
種類
リスティング広告には以下のような種類があります。
- 検索連動型広告
検索結果の上部に出てくる広告のこと - コンテンツマッチ広告
Webサイトの文章を解析し、その内容に最適な広告を自動的に表示するもの
検索連動型広告はGoogleなどで検索すると上部に出てくる広告枠のことを指します。
コンテンツマッチ広告は検索連動型広告と違って、検索画面ではなく、各Webサイトに表示され、画像や動画も表示させることができます。
リスティング広告のメリット
上でも解説していますが、リスティング広告のメリットは顧客層や顕在層にアピールできることです。
また、特に検索連動型広告の場合はLPと文章だけ用意すれば良いので、広告の出稿にかかる手間が少ない点もメリットと言えます。
リスティング広告のデメリット
リスティング広告のデメリットとしては、まず広告枠と明記されているのでクリック率が低いことが挙げられます。
また、どのくらい表示されるかは検索キーワードに左右されるため、あまり検索されないキーワードに広告を掲載してしまうと、誰にも見てもらえないかもしれません。
料金体系
リスティング広告の費用は以下の2つを組み合わせて決まっています。
- クリック単価
ユーザーが広告をクリックした場合のみ料金が発生する料金体系 - 入札によるオークション制
広告を出稿したいキーワードと最高で払えるクリック単価を決めて入札し、オークションの結果広告の表示順位が決まる仕組み
つまり、リスティング広告の費用は広告がクリックされた時に発生し、クリック1回あたりの費用はオークション制で決まるのです。
代表的なサービス
リスティング広告を提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- Google Adwords
- ヤフーのリスティング広告 「検索広告」
Googleの検索結果に表示させたい時にはGoogle Adwords、ヤフーの検索結果に表示させたい時にはヤフーのリスティング広告 「検索広告」を用います。
②ディスプレイ広告
ディスプレイ広告とは、Webサイトの広告枠に表示される広告のことです。
形式にはさまざまなものがあり、以下のような形式になっていることが多いです。
ディスプレイ広告の形式の種類
- テキスト
- 画像
- 動画
- テキスト + 画像
広告を掲載する枠があるWEBサイトの内容に応じて表示される内容が決定されるため、「コンテンツ連動型広告」と呼ばれることもあります。
たとえば、脱毛の仕組みについて書かれているサイトの場合は脱毛サロンなどの広告が表示されることが多くなります。
その商品やサービスについてまだよく知らない潜在層にアプローチすることができます。
種類
ディスプレイ広告はWebサイトの広告枠に表示される広告のこと全般を指します。
そのため、以下のようにさまざまな種類があります。
- バナー広告
ディスプレイ広告のうち、画像で表示されるもの - 純広告
ある特定のサイトの広告枠を購入して、独占的に表示できる広告のこと - アドネットワーク
アドネットワークという広告を掲載したい広告主と広告で収益を得たいサイトをマッチングするサービス - DSP
ユーザーの行動履歴から決定される複数のサイトに同時の広告が配信できるサービス - リターゲティング広告
過去にその商品のWebサイトを訪問したことがある人に対して表示されるWeb広告
この4種の広告については下で詳しく解説しています。
ディスプレイ広告のメリット
ディスプレイ広告はリスティング広告と比較されることが多いですが、リスティング広告と比べるとクリック単価が低いため、低予算で実施できるというメリットがあります。
また、ディスプレイ広告はテキストだけでなく、画像や動画も利用できるため、商品とサービスの魅力をビジュアルでより詳細に表現することができます。
ディスプレイ広告のデメリット
ディスプレイ広告のデメリットはリスティング広告と比べてコンバージョン率が低く、購買につながりにくいことです。
これはディスプレイ広告が潜在層にアプローチする手法であることから、ある程度は仕方のないことです。
また、ディスプレイ広告はテキストのみで構成されるリスティング広告と比べて効果測定が難しいというデメリットもあります。
画像の内容、文字の内容、その組み合わせなど、改善が考えられる場所が多いため、どの要素を改善すれば成果につながるのか特定が難しいのです。
料金体系
ディスプレイ広告は種類が多いので、場合によって費用は変わりますが、以下のような料金体系になっていることが多いです。
- クリック課金(CPC)
広告がクリックされた回数によって課金される方式 - インプレッション課金(CPM)
広告が1,000回見られるごとに課金される方式
代表的なサービス
ディスプレイ広告を提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- Googleディスプレイネットワーク
- Yahoo!ディスプレイアドネットワーク
➂バナー広告
バナー広告とは、Webサイトの広告枠に表示されるディスプレイ広告のうち、画像で表示される広告のことを指します。
ビジュアルで訴求することができるため、インプレッションを効果的に稼げるのが特徴です。
ディスプレイ広告と同じように、商品についてまだよく知らない潜在層に訴求できるのが特徴です。
種類
バナー広告には以下のような種類があります。
- 純広告型バナー広告
ある特定のサイトの広告枠を買い取ることで、一定期間バナーを掲載できる広告 - 運用型バナー広告
運用型バナー広告の枠を作成しているサイトにランダムにバナーが表示される広告
このうち、純広告型バナー広告は下で解説している純広告のひとつです。
バナー広告のメリット
上でも解説したとおり、バナー広告のメリットはビジュアルで効果的に訴求できるため、認知度や購買促進に効果があることです。
特にビジュアルが重要なファッション、グルメ関係の商材はバナー広告で訴求するのに向いています。
バナー広告のデメリット
バナー広告のデメリットは、よくも悪くも成果がバナー広告のデザインに大きく引っ張られてしまうことです。
人の目を引く完成度の高いバナー広告を作成できれば大きな成果を挙げることができます。
しかし、人目を引けないバナーを作ってしまった場合にはほとんど成果を挙げることができません。
料金体系
バナー広告の料金体系には以下のようなものがあります。
- 期間保証方式
バナー広告が掲載された期間に応じて課金される方式 - インプレッション課金(CPI)
バナー広告が表示された回数に応じて課金される方式 - クリック課金(CPC)
バナー広告がクリックされた回数に応じて課金される方式 - 成果報酬方式
商品の購買にまでつながったら課金される方式
代表的なサービス
バナー広告を掲載できる代表的なサービスは以下のとおりです。
- Yahoo!トップページ
- Googleディスプレイ広告
- LINE広告
④純広告
純広告とは、特定のメディアの広告枠を買い取って掲載する広告のことです。
そのメディアを訪問するユーザーとあなたの会社の商品・サービスのユーザーが一致していれば、高い成果を得ることができます。
ただ、その代わりWeb広告の中でも、トップレベルに料金は高額です。
種類
純広告には以下のような種類があります。
- バナー広告
画像形式で表示される純広告 - 記事広告
Web記事の形で表示される純広告 - メール広告
そのサイトなどの会員などにメール形式で配信される純広告
純広告は特定のメディアの広告枠を買い取って掲載する広告全般のことを指すので、掲載される場所は場合によってさまざまです。
純広告のメリット
純広告の最大のメリットは、広告枠を買い取っているため、確実に広告を掲載できることです。
通常の広告では、他社が自社よりも高価格を提示すると掲載されない場合もありますが、純広告では確実に掲載することができます。
また、純広告の広告枠は高額なものの、大量に発注したり、継続発注したりすれば値下げ交渉を行うことも可能です。
純広告のデメリット
純広告の最大のデメリットは、やはり広告掲載費用がかなり高額なことです。
料金は最低でも20万円程度かかることが多いので、少額から始めることができません。
また、純広告は掲載するサイト全員に対して表示されるため、詳細なターゲティングができないこともデメリットと言えます。
そして、場合によりますが基本的に掲載期間中に広告を差し替えることはできないので注意しましょう。
料金体系
純広告の料金体系は期間契約型が主流です。
期間契約型では広告の掲載期間に応じて固定で料金が発生します。
しかし、これでは成果が予測できないため、場合によってはインプレッション数の最低保証が設定されている場合もあります。
代表的なサービス
純広告を提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- Yahoo!
- tenki.jp
- 現代ビジネス
上記のように、アクセスを多く集めているサイトが純広告を募集していることが多いです。
一般的に、サイトのPVが大きくなるほど、純広告の掲載費用は高くなります。
⑤アドネットワーク広告
アドネットワーク広告とは、Webサイトやブログなど、複数の広告媒体を集めて広告を配信できる場所のネットワークを作り、それらの媒体にまとめて配信する形式の広告のことです。
広告主がいちいちサイトの管理者などに広告掲載を打診して回ったり、サイトの管理者が広告主に広告の掲載を打診して回ったりするのは手間がかかって大変です。
しかし、アドネットワーク広告を使えば、いちいち交渉しなくても簡単にさまざまなWebサイトで広告を配信することができるのです。
アドネットワーク広告メリット
アドネットワーク広告の最大のメリットは、やはり上でも説明しているとおり、手間をかけずにさまざまな媒体に広告を出稿できるところです。
また、広告を配信する時間、曜日、地域などの指定ができるため、より高い広告効果を出すことが可能です。
また、各アドネットワークごとに細かいターゲティングを設定できます。
アドネットワーク広告デメリット
アドネットワーク広告は優れた広告手法ですが、出稿する広告媒体自体を指定することはできないため、意図してないサイトに広告が掲載されてしまう場合があるのはデメリットと言えます。
料金体系
アドネットワーク広告はクリック課金型(CPC)になっていることが多いです。
クリック課金型では、広告がクリックされるたびに料金が発生します。
代表的なサービス
アドネットワーク広告を提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- Google ディスプレイ ネットワーク(GDN)
- Yahoo! ディスプレイアドネットワーク(YDN)
- i-mobile
ちなみに、GDNは世界最大規模のアドネットワークのため、はじめてアドネットワーク広告を出すならGDNを利用するのがおすすめです。
⑥DSP広告
DSP広告とは、DSPという仕組みで配信される、Webサイトの広告枠に表示される広告のことを指します。
DSP(Demand-Side Platform)は広告主のネットワークで、SSP(Supply-Side Platform)というメディア側のプラットフォームと組み合わせて、広告が高い費用対効果を生み出すのに役立ちます。
具体的には、DSPとSSPを用いることで詳細なターゲティングと、広告のオークションが自動的に行われ、広告主は最適なユーザーに広告を表示させることができ、メディア側はオークションによりもっとも収益につながる広告を表示させることができます。
DSP広告のメリット
DSPでは、ターゲットとなるユーザーにピンポイントで広告を表示させることができるため、広告の費用対効果を上げることができます。
従来の広告のように、興味がない人に表示されてしまうリスクをへらすことができるのです。
DSP広告のデメリット
DSP広告は魅力的な広告手法ですが、ほとんどの場合でDSPサービスに支払う初期費用がかかるのはデメリットと言えます。
また、広告の配信先がわからない場合もあるので注意が必要です。
料金体系
DSP広告は以下のような2つの料金体系のことが多いです。
- インプレッション課金(CPM)
広告が1,000回表示されるごとに課金される方式 - クリック課金(CPC)
広告がクリックされるごとに課金される方式
ちなみに、CPMは認知目的の広告、CPCは獲得目的の広告に向いていると言われています。
代表的なサービス
DSP広告を提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- ADMATRIX DSP
- MicroAd BLADE
- Criteo
⑦リターゲティング広告
リターゲティング広告とは、一度その商品やサービスのサイトを訪れたことがある人に絞って広告を配信する手法のことです。
これにより、自社に興味があるユーザーのみにアプローチすることができます。
ユーザーは商品やサービスを買うかどうか、すぐに決めず保留状態にしていることも多いです。
そのようなユーザーにアプローチすることで、購入を決意してもらうことができるのです。
リターゲティング広告のメリット
リターゲティング広告のメリットはとにかく費用対効果が高いことです。
すでに自社の商品・サービスに興味がある人にだけ表示するので、購入を決意してもらいやすくなっています。
リターゲティング広告のデメリット
リターゲティング広告のデメリットは、ユーザーからの印象が悪くなる可能性があるところです。
同じ広告がどこに行っても表示されると、「つきまとわれているようでウザい」と思われてしまうかもしれません。
そのため、リターゲティング広告を用いる時は表示頻度を調整して、「ウザい」と思われない頻度に抑えましょう。
料金体系
リターゲティング広告は以下のような2つの料金体系のことが多いです。
- インプレッション課金(CPM)
広告が1,000回表示されるごとに課金される方式 - クリック課金(CPC)
広告がクリックされるごとに課金される方式
代表的なサービス
リターゲティング広告を提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- Google ディスプレイ ネットワーク(GDN)
- Yahoo! ディスプレイアドネットワーク(YDN)
ちなみに、リターゲティング広告はGDNのサービス内では「リマーケティング」、YDNのサービス内では「サイトリターゲティング」と呼ばれています。
⑧アフィリエイト広告
アフィリエイト広告とは、サイトを運営している人などが自分のサイトに広告主の商品・サービスの広告を貼り、その広告から商品が購入されたりすると料金が発生する広告です。
ほかの広告と違い、完全に成果報酬制になっているのが特徴です。
なお、サイトを運営している人と広告主を仲介しているのがASP(Affiliate Service Provider)と呼ばれる会社です。
ASPは広告収入を得たいサイト主と広告を掲載したい広告主をマッチングするサービスです。
ASPがあることで、サイト主は好きな広告を選んで掲載することができますし、広告主もASPに広告を載せていればいちいち掲載してくれるサイト主を探すことなく広告が出稿できます。
アフィリエイト広告のメリット
アフィリエイト広告は一般的な成果報酬型の場合、コンバージョンしなければ報酬を支払う必要がないため、費用対効果が高いです。
1コンバージョンあたりに支払う報酬も自社で決めることができます。
また、ASPに広告案件を掲載していると、多くのサイトが広告を掲載してくれるため、認知の拡大にも役立ちます。
アフィリエイト広告のデメリット
アフィリエイト広告を掲載するかどうかはサイト主が決めるため、報酬が少なかったり、成果のハードルが高かったりすると、まったく広告を掲載してもらえない可能性もあります。
あまり報酬を高くしても利益が得られないため、うまくバランスを取って双方に適切な利益がある報酬設定にすると良いでしょう。
料金体系
アフィリエイト広告の料金体系には以下のようなものがあります。
- 成果報酬型
広告がクリックされて、コンバージョンに至った場合、課金される仕組み - クリック報酬型(CPC)
広告がクリックされると課金される仕組み - インプレッション型(CPM)
広告が1,000回表示されると課金される仕組み - 固定報酬型
決められた期間、決められた場所に掲載される代わりに固定の料金を支払う仕組み
代表的なサービス
アフィリエイト広告を提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- A8
- afb
- もしもアフィリエイト
⑨ネイティブアド
ネイティブアドは広告が掲載されている場所に広告を自然になじませることにより、ユーザーにコンテンツの一部として見てもらうことを目的とした広告のことです。
ネイティブアドは広告が嫌われるのを防ぐのに効果的ですが、広告をクリックした先のページが関連性が低かったり、売り込み色が強すぎたりするとかえって嫌われてしまうので注意が必要です。
種類
ネイティブアドは「掲載面に自然になじむ広告」という概念なので、掲載される場所によって以下のように分けられます。
- 検索連動型
Googleなどで検索した時の上部に表示される広告のこと。他の検索結果と似たようなフォーマットで表示される - インフィード型
Webサイト、アプリ、SNSなどでコンテンツとコンテンツの間に表示される広告。コンテンツと似たような体裁になっている - レコメンドウィジェット型
レコメンド欄のあるサイトで、おすすめ記事などの中にある広告 - プロモートリスティング型
Amazonなどで商品を検索した時に上位に表示される広告
ネイティブアドのメリット
ネイティブアドの最大のメリットは、自然に広告を表示できるため、ユーザーにストレスを与えにくく、嫌われにくいということです。
そのため、特に商品への興味がまだ薄い潜在層にアプローチするのに効果的な手法です。
ネイティブアドのデメリット
先ほども述べましたが、広告をクリックした後のページの内容によっては、ユーザーが「騙された」と感じて逆に嫌われてしまう場合もあります。
このような事態を防ぐために、クリックした先のページを関連性が高いものにし、売り込み色が強すぎるページにはしないようにしましょう。
料金体系
ネイティブアドの料金は種類によって大きく変わりますが、以下のような形式のことが多いです。
- クリック課金(CPC)
広告がクリックされると課金される方式 - 固定報酬
決められた期間、決められた場所に掲載される代わりに固定の料金を支払う仕組み
代表的なサービス
ネイティブアドを提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- TAXEL
- LOGLY LIFT
- ADTICKER
⑩タイアップ広告・記事型広告
タイアップ広告・記事型広告とは、広告を掲載する先のメディアと協力して出す広告のことです。
広告主がメディアに自社の商品やサービスを宣伝する記事の作成を依頼し、記事形式で掲載する広告のことを指します。
タイアップ広告のメリット
タイアップ広告の最大のメリットは掲載先のメディアのブランド力を活用できる点です。
ブランド力が高いメディアなら、すでに利用者から信頼されているため、そのメディアに掲載されている記事広告や、その記事広告からアクセスできる広告主のページも良質なものだと認識されやすいです。
また、タイアップ広告・記事広告は広告主ではなくメディアという第三者が作成するため、ユーザーが記事の内容に納得感を得やすいです。
タイアップ広告のデメリット
タイアップ広告のデメリットは費用が高いことです。
タイアップ広告ではメディアのブランド力を借りますし、記事を作成する時にはそれなりの労力がかかりますから、どうしても費用は高くなってしまいます。
また、記事が掲載されるまでに平均して1ヶ月ほどの時間がかかることもデメリットと言えます。
料金体系
タイアップ広告の料金は1記事あたり○円という固定報酬の形であることが多いです。
掲載期間が経過するごとに料金を請求される場合があれば、一度掲載すればあとはお金がかからないこともあります。
そして、タイアップ広告の料金はPV数が高いほど高くなる傾向があります。
代表的なサービス
タイアップ広告・記事型広告を提供している代表的なメディアは以下のとおりです。
- 朝日新聞デジタル
- 日経電子版
- マイナビウーマン
⑪リワード広告
リワード広告とは、ユーザーが広告をクリックしてアプリのダウンロード、商品の購入などの成果が発生すると広告を掲載していたサイトに成果報酬が払われ、広告を掲載していたサイトはユーザーにポイントを付与する仕組みの広告のことです。
広告をクリックして会員登録を行ったりするとポイントが付与される、ポイントサイトをイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。
リワード広告のメリット
リワード広告の最大のメリットは、ユーザーにもポイントというメリットがあるため、高い成果が挙げられる点です。
アプリの場合、リワード広告を打つと、ランキングサイトで上位に掲載されて認知が拡大することができるというメリットもあります。
リワード広告のデメリット
リワード広告ではユーザーはポイント目当てのため、アプリの場合は実際にアプリを使ってくれない場合が多いのがデメリットです。
また、大きな成果が発生する分、費用もかかります。
料金体系
リワード広告は成果報酬型になっていることが多いです。
そのため、アプリのインストール、商品の購入などコンバージョンが発生した時に料金が発生することが多いです。
⑫動画広告
動画広告とは、動画を利用した広告のことです。
YouTubeで動画が再生される前に流れるような広告のことを指します。
動画広告では文字だけの広告や画像だけの広告に比べて情報量が多いため、商品・サービスの魅力を詳細に知ってもらうのに適しています。
『動画広告のメリット5選!費用や注意点、デメリットなども解説!』
種類
動画広告には以下のような種類があります。
- インストリーム広告
YouTubeなどで動画の前後に流れるような広告 - インフィード広告
Webサイトなどで記事やコンテンツの中に挿入されている動画広告 - インバナー広告
Webサイトのバナー枠で表示される動画広告
動画広告のメリット
動画広告の最大のメリットは一度に多くの情報を伝えられるため、印象に残りやすい点です。
そのため、成果につながる可能性も高くなっています。
そして、動画広告で得られた結果はすぐに効果測定を行い、改善することができます。
動画広告のデメリット
動画広告の最大のデメリットは、画像や文字の広告と比べてはるかに製作に手間と時間と費用がかかる点です。
動画の内容、出演者、ロケ地など、さまざまなことを決める必要があります。
そして、このように手間がかかる分、効果が出なかった時に修正するのも難しいです。
料金体系
動画広告の料金体系は以下のようになっていることが多いです。
- インプレッション課金
広告が1,000回表示されるごとに料金がかかる方式 - 再生回数課金
動画広告がある一定時間再生されると料金がかかる方式 - クリック課金
動画広告がクリックされると料金がかかる方式
代表的なサービス
動画広告を提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- YouTube
上記のように、動画広告は動画配信サイトやSNSなどで掲載されることが多いです。
TwitterやInstagramなど、SNSは私達の生活の一部になりました。なかでも、YouTubeやTikTokなど動画SNSの勢いは増す一方です。今後5Gが本格的にスタートし、一般的に浸透すれば、この流れは益々強くなると言われ[…]
⑬SNS広告
SNS広告とは、Twitter、InstagramなどのSNSに掲載される広告のことです。
SNS広告ではその商品について知っている顕在層だけでなく、商品について知らない潜在層にもアプローチすることができます。
「SNS広告の費用がどれくらいかかるか知りたい!」「SNS広告ってどう運用したらいいの?」現在は多くの人がSNSを利用しているため、SNS広告も注目されています。そのため、SNS広告について気になっている方も多いのではな[…]
SNS広告のメリット
SNS広告の最大のメリットは嫌われにくいということです。
SNS広告は詳細なターゲティングにより届けたい人にだけ届けることができ、コンテンツに溶け込んで掲載されるため、嫌われにくいのです。
詳細なターゲティングができ、効果測定が行いやすいのもメリットと言えます。
SNS広告のデメリット
SNS広告の最大のメリットは炎上です。
SNSでは情報がすぐに拡散されるため、広告に何らかの炎上させるような情報が入っている場合、すぐにネガティブな情報が拡散されてしまいます。
SNS広告は改善が簡単ですが、誰かにネガティブな気持ちを抱かせるような要素がないか詳細にチェックする必要があります。
料金体系
SNS広告の料金体系はサービスによってさまざまですが、主なものは以下のとおりです。
- インプレッション課金
広告が1,000回表示されるごとに料金がかかる方式 - クリック課金
広告がクリックされると料金がかかる方式
また、SNS広告では予算を設定することができ、その予算に達すると広告の配信が自動的に停止されるため便利です。
代表的なサービス
SNS広告を提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- LINE
- TikTok
上記のように、多くのSNSで広告を掲載することができます。
「SNS広告の費用がどれくらいかかるか知りたい!」「SNS広告ってどう運用したらいいの?」現在は多くの人がSNSを利用しているため、SNS広告も注目されています。そのため、SNS広告について気になっている方も多いのではな[…]
⑭メール広告
メール広告とは、メールの形で配信される広告のことです。
テキスト形式のものもあれば、Webサイトのように文字のフォントや画像などを自由に設定できるHTML形式のものもあります。
メール広告のメリット
メール広告の最大のメリットは見込み顧客に直接アプローチできる点です。
メールボックスに広告を配信できるので、ユーザーの目に止まりやすい広告になっています。
また、メール広告ではほかの広告に比べて多くの情報を伝えることができます。
メール広告のデメリット
メール広告のデメリットは、ユーザーに迷惑メールだと判定されやすいという点です。
ユーザーは自分がそのメール広告の配信に同意したかどうかよく覚えていない場合が多いため、迷惑メールだと思われてしまうのです。
また、HTML形式のメールの場合、画像や動画がうまく表示されない場合があるので注意しましょう。
料金体系
メール広告の料金体系は配信課金型であることが多いです。
配信課金型では、メールが配信された回数に応じて課金されます。
代表的なサービス
メール広告を配信してくれる代表的なサービスは以下のとおりです。
- 日経電子版
- 朝日新聞デジタル
- マイナビニュース
⑮位置情報広告
位置情報広告(ジオターゲティング広告)とは、スマホのGPSなどから、特定の時間に特定の場所にいるユーザーに配信する広告のことです。
たとえば、飲食店がオープンの告知をしたい時には、位置情報広告を用いることで、その店舗に足を運ぶ可能性がある人に効果的に広告を届けることができます。
そして、位置情報を使って、広告を配信したユーザーが実際に来店したかどうかがわかるという点がユニークです。
位置情報広告のメリット
位置情報広告の最大のメリットは、実際にその場所に足を運んだ人だけに対して広告を配信できる点です。
そのため、店舗のオープンを宣伝したい場合など、ユーザーがその場所を通るかどうかが重要な広告で特に有効です。
位置情報広告のデメリット
位置情報広告は認知に役立つ広告ではありますが、商品の購入・来店などコンバージョンに直接つながるものではありません。
商品の購入や来店などの行動をしてもらいたい場合は、別の広告手法を用いる必要があります。
料金体系
位置情報広告は以下のような料金体系になっていることが多いです。
- インプレッション課金
広告が1,000回表示されるごとに料金がかかる方式 - クリック課金
広告がクリックされると料金がかかる方式
そして、10~100万円程度の最低出稿金額が決められている場合が多いです。
代表的なサービス
位置情報広告を提供している代表的なサービスは以下のとおりです。
- ASE
- GeoLogic
- RealPeople
Web広告を支える4つの仕組み
Web広告を支える以下の4つの仕組みを知ると、Web広告についての理解が深まります。
それぞれの仕組みについて詳しく見ていきましょう。
仕組み①:cookie
Web広告を支える仕組みの1つ目がcookie(クッキー)です。
cookieとは、Webサイトにアクセスしたユーザーの情報を保存する仕組みです。
cookieがあることにより、次同じWebサイトに訪問した時にスムーズに情報を表示することができます。
cookieがあることにより一度訪問したユーザーに広告を表示するリマーケティング広告が表示できたり、詳細なターゲティングを行ったりすることが可能になっています。
仕組み②:ターゲティング
Web広告のターゲティングは従来の広告に比べて、はるかに細かく、そして正確です。
そのため、広告を届けたい人にだけ届けることができます。
Web広告は以下の要素でターゲティングが行われている場合が多いです。
- 性別
- 年齢
- 住んでいる地域
- 興味がある分野 など
この中でも特に役立つのが「興味がある分野」です。
Web広告では、ユーザーの行動から興味がある分野を推定して広告を配信しています。
たとえば、Googleの場合は検索行動などから興味がある分野を推定しているようです。
仕組み③:オークション
Web広告を支える仕組みの3つ目はオークションです。
オークションでは、各広告主が「広告費を出せるのは○円まで」という形で広告を掲載する単価を提示します。
そして、その中で一番値段が高かった広告主から順番に広告が表示されるのです。
従来の広告は純広告のように、広告枠を買い取って表示するものでしたが、オークションの仕組みが導入されたことによりWeb広告の柔軟性が大きく上がる結果になりました。
これにより、広告主が効果的に費用対効果を上げていくことができるようになったのです。
仕組み④:自動化
Web広告の仕組みとして自動化もかなり重要です。
Web広告では年々自動化が進んできており、任せておけば勝手に広告が最適化されていくようになってきました。
様々な入札の設定など、従来は人の手で行っていた作業が自動で行えるようになってきたのです。
これにより、従来は高い専門性が必要だった広告運用がある程度のスキルがあればできるようになりました。
これにより、広告市場の裾野が広がったのです。
Web広告のまとめ
Web広告とは、インターネット上に表示される広告のことです。
それぞれのWeb広告のメリット・デメリットを把握して、PRの目的やターゲットに合ったWeb広告を選んでみてください。
弊社OTONARIは、SNSマーケティングを中心としたマーケティングサポートをさせていただいております。
SNSやインフルエンサーを活用した広告を検討される際は、ぜひお問い合わせください。